【カムトケル】
屋久島の山に登っていたとき、光が差し込んで、ふわっと現れたのがこの親子ザルで、とても神聖な空間でした。
本作は3種類の透ける布を使用し何層にもレイヤーを重ねています。角度によりはっきりと像が浮かび上がることも、消えることもあり、同じ画像が同時に見えることでブレが生じます。
布の密度により生まれるの歪み、はっきり見えないことで展示しているこの像がここにある、いる、と存在を意識させられます。
実際にあるが真の姿はどこにあるのか、存在の曖昧さ不安定さの中に、生きていることを見出しています。
2011.11.9~21 個展「面をかすめる、声がきこえる」にて公開。