【 ココロオボエ 】
本作は「顧みる」をテーマに、「滑り台」を様々な場所で撮影している。
大人の目に留まることがあまりない公園の遊具は、忘れかけた思い出に似ているように感じている。
このシリーズは、階段を登り、上に立ち、坂を滑り降りる滑り台の一連を、未来へ向かう時間の方向に見立てた。
季節や場所で色々な見え方をする滑り台。
子供に戻るかのように、滑り台を駆け上がり遡り、上から見た登り口の階段は、記憶の起点のような光景だ。
時間の流れの中には、物事、出来事、多くの要素がちりばめられている。
集めたこれらの写真は、小さくも積み重ね支え続けている大切な事柄を思い出させてくれる。